「music by Sora Aonami」

 〜 夏の面影 〜 作者:NAIDEN 真っ青な リンドウが。 真っ青な 真っ青な リンドウが。 僕の脳裏に焼きついた 去年のあきの リンドウが、 今年もまた、蘇るのか。 真っ青が、蘇るのか。 どんよりと濁った水色の天を 透き通るような七色のかぜが掬い取る。 それをかぜは四散し それは天空の息吹となりて空中の精気となり それは雨となりて娑婆の霊峰よりまちに流れ落つ。 真っ青が、蘇るのか。 緑みどり緑、過ぎ去りし夏の面影を偲ぶみどり達よ。 小刻みに風と水に震える娑婆世界のみどり達よ。 あなた達は、世界の『なに』を、蒸散作用しているのか。 風を吸い、はいているのか? 水を吸い、はいているのか? 七色に輝き渡り、真っ白な雲海たなびく天へと昇らすために かぜと みずは 四散され 大空へ向かって、大きく大きく吸い上げられるのだ。 そらは、呼吸を繰り返し、地上の色を映す。 吸い上げられたものしか、そこには存在し得ないのだから。 そらを見て 夏を懐かしむ。 吸い上げられたひと夏の全てが 青と白が濁った、どんよりとした光景を作り出しているのだから。